グリーンデータセンター構築・改修

1.電力利用効率指標(PUE)

電力利用効率指標(PUE=設備全体の消費電力÷IT機器の消費電力)の値を向上させることを目指します。

2000年前後に建設された多くのデータセンターのPUEは、3.0程度といわれています。OCEでは、PUEを2.0以下へと低減していくことを目標としています。

2.システム設計

将来的な電力と冷却の必要量を予測し、全体的な設備のシステム設計を行います。その際には、設備投資に対する回収計画も重要な設計考慮項目となります。

つまり、コストを考慮した上での増設設備の対応計画やその途中経過でのPUE、管理項目などへの考慮が重要となります。既存センターの改修ニーズに対しても、同様の基本的なシステム設計が必要です。

業務用電気料金年別(500KW以上)のグラフ
DCの稼働率向上・設備増強を伴う電力使用量の予測例
(空調省エネ制御によって電力使用量を下げ、PUEの値を1.72に抑制)

3.レイアウト設計

室内高、OAフロア高の決定、ラック配置、空調機配置については、冷たい気流と温かい気流の分離を第一目標に、最大の面積効率を目指して設定していきます。

OAフロアには、通気孔のある床タイルを配置しますが、床下空調の場合は気流の吹き出しを左右することになります。ラックの実装状況で調整すべき項目です。

また、床下のケーブリングの問題も気流の流れに大きな影響を与えるため、配線方法(LAN、電源、計測系)にもノウハウが必要です。

通気孔タイルの写真
分電盤ユニット(電源系の集約+2系統化)

4.地震対策

BCMを大きな目的とするデータセンターにおいては、ラックの地震対策も重要です。

地震対策では、基本的なラックを強力にアンカー固定する方法のほか、各種の免震ラックや免振床を設置する方法、建物自体を基礎免震する方法があります。

OCEでは、費用対効果を考慮するため、建屋を含めたサーバラック・フロアの「地震応答解析シミュレーション」を行い、サーバラックの物理的な信頼性を検証するノウハウを有しています。

サーバラックの地震応答加速度の例:エルセントロ地震波を想定した場合
サーバラックの地震応答加速度の例
(エルセントロ地震波を想定した場合)
サーバラックの地震応答加速度の最大値の例:エルセントロ地震波を想定した場合
サーバラックの地震応答加速度の最大値の例
(エルセントロ地震波を想定した場合)
制震ラック(日東工業:ガルテクト)
制震ラック(日東工業「ガルテクト」)
2重フレーム制震構造で、地震エネルギーを吸収します

5.省エネ空調

サーバ室空調
サーバ室は室温23~25度、湿度40%~60%の範囲で保たれることが理想的な環境といわれています。OCEでは、空調機運転最適化制御と外気導入制御により、20~30%減の効果が得られるサーバ室の省エネ空調を実現します。
サーバー室の空調例
事務室空調
事務室内の快適度を保ちながら、自動で空調を省エネ制御するシステムを実現します。(省エネ空調管理システム:特許第3871699号)

6.仮想化サーバ技術

VMware sales PROFESSIONAL

データセンターの省エネを実現する大きな要素として、「サーバの消費電力を低減すること」が挙げられます。サーバの消費電力を低減する方法としては、サーバ集約による台数そのものの低減が大きく貢献します。1台あたりのサーバ稼働率を上げ、初期コストや保守費用も削減する効果があります。

OCEでは、80年代以降、増え続けてきたお客様のサーバを統合する事案を仮想化技術を用いて、解決してきた実績をもとに、データセンターのサーバ運用効率アップを実現します。

仮想化ソリューションの詳細を見る

7.グリーンデータセンタ電源供給

データセンターの稼働状況にあわせた、柔軟な設備運用が省エネの大きなカギとなります。OCEでは、19インチラック搭載型の分電盤を開発することにより、必要な時に必要な場所へ電源供給できる構成を実現しました。

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