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メールマガジンアーカイブ:IT雑学 2024年7月版

皆様ご承知のとおり、7月3日より20年ぶりとなる新しい紙幣が発行されました。
今回は、お札にまつわる雑学についてお届けします。

紙幣のデザインには肖像が多く使われていますが、その理由をご存じでしょうか?
その大きな理由は偽造防止のためです。

人間は人の顔を見分ける際に、その表情などのちょっとした違いに敏感に気づくことができるため、偽造された紙幣の肖像の違いを感じることができ、偽造紙幣に役立つようです。
では、紙幣に描かれる人物は、どのように選ばれるのでしょうか。

日本では、財務省と日本銀行、国立印刷局の三者によって協議され、財務大臣が最終決定することが日本銀行法によって定められています。
その際、以下の基準を満たしている人物より選定されるようです。

①明治以降に活躍した人物である
②広く知名度がある
③文化人である
④肖像画や写真が残っている

肖像人物の選定には、明確な条件があるようです。

ここで、紙幣にまつわる雑学情報を幾つかご紹介します。

①紙幣の選定基準で、政治家はNG?
 ⇒政治家は、その功績が評価されたとしても、その時代により批判される可能性があるため、今では選定しない決まりのようです。

②選定基準では肖像画や写真が現存している必要がある?
 ⇒偽造防止のために細部まで描くことが必要となるため、肖像画や写真が現存することが必要条件となるようです。

③新紙幣にまつわる雑学情報(渋沢栄一)
◇60年前に千円札の肖像画に選ばれるはずだった?
 ⇒渋沢栄一は60年前、千円札の肖像に採用されるはずでしたが、残念ながら落選してしまい、伊藤博文が選ばれました。
その落選した理由が、渋沢栄一にヒゲが無かったからなのだそうです。ヒゲを描くことが、当時の印刷技術において、偽造防止に役立つとされていたようです。
◇肖像は想像で描かれた?
 ⇒渋沢栄一の肖像は60歳代であるとされていますが、本人の60歳代の写真が無かったため、晩年の写真をもとに60歳代を想像して描かれているそうです。

④新紙幣にまつわる雑学情報(津田梅子)
◇日本語がよく解らなかった?
 ⇒津田梅子は、6歳から17歳までアメリカに留学したそうですが、帰国した際、日本語がほとんど解らず、アメリカ人に日本語の通訳を頼んでいたようです。
ちなみに、2度目の留学からの帰国後、女子英学塾(のちの津田塾大学)を設立します。

⑤新紙幣にまつわる雑学情報(北里柴三郎)
◇野口英世は北里柴三郎の弟子だった?
 ⇒北里柴三郎は細菌学の権威であり、コレラ菌の発見などの功績がありますが、野口英世とは師弟の関係にあったとの事です。
肖像選定では、弟子である野口英世の方が先に選ばれましたが、黄熱病の病原体の発見が高く評価されたことが、その理由の一つと言われています。


最後に、今回の新紙幣では、一万円・五千円・千円すべての紙幣に、最先端技術で3Dホログラムが採用されています。
それぞれ三人の肖像が動いて見えるので、お手元に届いた際は確認してみてください。